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封を開ける決心をするまで半日

「彼女は私だったのかも、と思えばいいわけ?」「そんなわけないだろ?あんたは到底××にはなれるわけがない」「そう思う」「だろ?だから人生は不思議なんだ。テレビがだめなら告白本でもいいよ」「無理よ。私は影」「影に光をあててやろうとしているんだぜ」このジャーナリストは姉のところにも行ったらしい。姉から手紙が来たのはそれが初めてだった。養母がいつものように私の部屋のドアに挟んでくれていた。差出人の名前は書かれていなかったけれど封筒からは姉の匂いがした。封を開ける決心をするまで半日かかった。真夜中に眠れなくて、やはりその封を開けることにした。ヘッドーランプだけでそれを読んだ。本当の××ヘ/愛する妹へ。××、元気にしていますか?私はなんとか元気にしています。急に忙しくなったモデルの仕事は楽しいけれど、切ないこともいっぱいあります。そのひとつは、これは本当は妹が経験するはずだった出来事じゃないのか、ということです。入れ替わった私たち。私は母親の愛情を取り戻すことができました。ただそれだけでじゅうぶんなのに、いろんな幸せがやってきてしまいます。××はどうですか?今、幸せですか?もし幸せじゃないのなら、きっとそれは私の責任です。私がこれまでの人生をうまく生きてこれなかったということだと思うから。でも入れ替わってみて、これが本来の自分の人生だ、と思いませんか?もともとの私たちは小さい頃から入れ替わっていて、今ようやく自分の人生に戻れた。私はそう思いたいの。××はそう思いませんか?思うよね?違うかな?今日、手紙を書いたのは幾つか知らせなければならない、と思ったからです。私のところにもジャーナリストが来たからあの新聞記事は見たわよね?私たちの出生にひどい間違いがあったこと。この運命を受け入れられずにまだいること。原因の医者がいくら謝ったところで結局は私たちはこの偽りの人生を光の人生に変えるために闘わなくちゃならないこと。母親と話しました。私たちが生まれた時のことを細かく話してくれました。私にとって重要だったのは、私たちは決して望まれない子供ではなかったということです。不妊治療をしていた母親にとっては嬉しい出産だった。たとえそれが他人の受精卵であったとしても、この嬉しさは変わらない、と言っていました。それには理由があるのです。